定時制高校 青春の短歌

県立神戸工業高校(元) 南悟
国会の院内集会で、定時制高校の意義と必要性を訴えました。
3月16日(火)、衆議院議員会館において、「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワーク主催の「希望する全ての生徒に定時制高校進学を!」という集会が持たれ、私と生徒2人がメインゲストとして呼ばれて発言してきました。
参加者は、文部科学省政務官、文科省事務官6人、厚労省事務官数人、国会議員約10人などです。内閣府参与の湯浅誠さんも参加されていました。
私は「生きていくための短歌」を紹介しながら、定時制高校の必要性と社会的な役割を訴え、不況下需要が高まっていることを説明しました。
1年生の男子生徒2人は、不登校を経て定時制高校で学び働く生活の中から、自分にとってなくてはならない学校であること、定時制をなくすよりは、もっと増やして下さいと発言し、大きな拍手を受けました。そこで報告された短歌です。
不登校働き学ぶ夜学へと優しい友と卒業めざす 山口雅輝
食堂の厨房仕事洗い場で流れる食器を必死で選別
鉄工所作業服に身を包みボール盤と毎日格闘 田中政充
後日、国会議員山野文科省の課長さんから、激励の手紙やメールをいただきました。
国会で配布したビラの一部を紹介します。
高塚門扉の皆さま方へ
兵庫県阪神間の定時制高校3校が、廃校の危機にさらされています。3校ともに今春の入試では定員を超える応募者があった学校です。長引く不況で、定時制高校の需要はますます高まっており、全国的に統廃合が続いた結果、昨年度は全国で1200人の不合格者が出ました。今年の集計はまだですが、兵庫県だけでも昨年の3倍の不合格者が出ています。定時制高校は教育のセーフティーネットです。是非残しておくべきです。
兵庫県教育委員会に計画の見直しや撤回を求める取り組みを行っています。
全国の皆様方のご協力とご支援をお願いいたします。
生きていくための短歌 (岩波ジュニア新書 642)
南悟(著) / 岩波書店 / 2009年11月21日
<内容>
昼間働き夜学ぶ、定時制高校の生徒たちが指折り数えて詠いあげた31文字。技巧も飾りもない、ありのままの思いがこめられている。働く充実感と辛さ、生きる喜びと悲しみ、そして自分の無力への嘆き。生き難い環境の中で、それでも生き続けようとする者たちの青春の短歌。
ニッカボッカの歌: 定時制高校の青春
南悟(著) / 解放出版社 / 2000年5月1日
<内容>
失敗や挫折や障害が癒され、人として生きる力が与えられる定時制高校の生徒たちの短歌、作文を紹介。NHKドキュメンタリー番組で放映。
定時制高校青春の歌 (岩波ブックレット NO.351)
南悟(著) / 岩波書店 / 1994年7月20日
<内容>
「大阪で道路舗装し夕映えの神戸の夜学に車を飛ばす」毎日、汗と油にまみれて働きながら、通学する夜間定時制高校の生徒たち。短歌に詠みこまれた喜び、悲しみ、悔しさ、そして恋─青春いっぱいの姿を教師が綴る。
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