石田僚子さん追悼30周年に寄せて

HP担当 S
兵庫県立神戸高塚高校であの恐ろしい事件が起きてから30年になります。この30年間で良くなったことは事件に遭われた被害者とご家族への社会の配慮が少し進んだくらいでしょうか。少子化の時代にも関わらず1年間に300人以上の子どもたちが自死を選択させられ、小•中学校における不登校の児童生徒数は16万人を超えました。神戸市立東須磨小学校で起きた教員間での集団ハラスメント事件は、学校現場の人間関係の異常さと、不登校が教員の不適切な指導によって起こされているという事実を広く社会に知らせました。学校でのいじめや教師による暴力などによって不登校を余儀なくされている子どもたちには、憲法で保障されているはずの教育を受ける権利は認められず、フリースクールに通うのにも国や自治体からの補助はほとんどありませんから私立校と同程度の学費が必要になりますが、その学費を親に出してもらえる子どもは少数です。学校でいじめに遭っても学校や教育委員会は隠蔽することしか頭にありませんし、学校の問題で警察が動くことは極めて稀です。親や周りに相談できる子どもはまだ良い方で、社会や周りの全ての大人に絶望して自死を選択する子どもたちを誰も責めることはできません。教師の不適切な対応のために不登校にさせられ教育を受ける権利を奪われた子どもたちの中には、これからも同じような思いをするであろう子どもたちのために”教育”を理由とする亡命を教育先進国に認めてもらう活動をしようとしている子どもたちも存在していると聞きました。(これは現実的にはとても難しいそうですが、実現できることを願っています。)
高塚門扉のHPで事件を初めて知った若い方や、兵庫県立龍野高校テニス部熱中症事故の記事から部活動での熱中症の危険性について改めて考えたという方からのコメントも頂きました。現在HPはリニューアル中ですが、今後は通信のバックナンバー記事と裁判記録の掲載など「生命の管理はもう止めて!」の活動の記録を次の世代に伝えることができればと願っています。
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