尼崎市立尼崎高校水泳部員傷害事件

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兵庫県の尼崎市立尼崎高等学校の女子生徒(高校2年生)は、2019年(令和元年)夏から所属する水泳部の同級生の女子部員から仲間外れにされ、悪口を言われ、12月から不登校になり、退学を余儀なくされた。

2021年3月17日、市教委が設置した第三者委員会は、他の部員に無視されるなど部内でいじめがあったと認定し、被害相談を受けた顧問らが部員同士を和解させようと開いたミーティングの場で逆に女子生徒が責められたり謝罪させられるなどしたことが女子生徒を更に追い詰め、不登校に至らせたと結論付けた。

同校水泳部では、2017年以降にいじめ被害を訴えて不登校になり退学を余儀なくされ、2年以上放置された後に当該事件の発生により市教委が「重大事態」として調査した事件(尼崎市立尼崎高校水泳部員傷害事件)も起きている。

事件の経緯

女子生徒は、2019年夏から部内で同級生の女子から仲間外れにされたり、悪口を言われたりするようになった。女子生徒の母親は顧問に様子を見るように頼んだが、顧問は気を付けることなく、女子生徒の相談内容を否定したり、話し合いで解決しようとした。

女子生徒は部活中に過呼吸を起こし、病院を受診して心因性過換気症候群の診断を受けた。(過呼吸で欠席した際、生徒宅を訪れた顧問は、「時間が解決するので今は我慢の時です」「同性同士のもめ事は面倒くさい」などと発言した。)女子生徒は男子部員に相談するようになった。

顧問の仲介で同級生部員と互いに謝罪したが、男子部員とのやり取りを隠していたとして問題になった。顧問の仲介で謝罪する場を設けた。

11月中旬、顧問の仲介で女子生徒と顧問、女子部員らが同席して話し合ったが、女子生徒は同級生部員らの前で、男子部員も交えて謝罪させられた。また、「仲間外れにされた」との発言も事実と異なると言われて謝罪させられた。

話し合いの翌日、女子生徒は急性ストレス障害の診断を受けた。女子生徒と保護者はいじめがあったと顧問らに訴えたが認められず、12月に不登校となり、退学を余儀なくされた。

市教委は12月23日午前、保護者からの訴えを受けたが、学校は市教委に指摘されるまで報告しなかった。市教委によると、学校の管理職は同18日に保護者からの連絡でいじめを認知したという。

女子生徒は「誤解を解いて欲しかったけど、学校は何もしてくれなかった」と話している。

調査委員会

調査委員会の設置•調査内容

市教委が設置した有識者らで構成する第三者委員会「尼崎市いじめ問題対策審議会」は、同校水泳部で2017年と2019年に起きたいじめ事件について調査した。

調査委員

弁護士や教育専門家らで構成。

調査報告書•その後

2021年3月17日、第三者委員会は、女子生徒が同級生から無視され、嫌がらせ目的で批判されたことと、精神疾患と診断された後も無理解な質問をされたことなどの点をいじめと認定した。顧問が女子生徒や保護者から被害申告を受けたにもかかわらず、十分な対応をせず管理職への迅速な報告も怠ったため、事態が深刻化したと指摘した。顧問は部員同士を和解させようと開いたミーティングの場で逆に女子生徒が責められたり謝罪させられるなどしたことが女子生徒を更に追い詰め、不登校に至らせたと結論付けた。

第三者委員会は、いじめへの学校側の認識を「レベルが低い」と断じ、スポーツ強豪校の同校では体育科が独立組織のようになり、体育科のみで問題解決しようとする風潮が蔓延していることも指摘した。また市教委に対して、高校の不登校に関する調査をせず、転校したことを「解決した」とみなして対応をやめた点について「認識が不十分だった」とした。市教育委員会は、いじめ対応研修の受講を部活動の顧問になる条件としたほか、市立尼崎高校体育科の教官室のガラス張り化、部活毎にある教官室の廃止、市教委への転学•退学者の報告義務化などの再発防止策を打ち出した。

同校で相次ぐいじめ•暴力的指導事件

当該事件の第三者委員会で併せて調査が行われた、2017年夏以降にいじめ被害を訴え不登校になった女子生徒(高校1年生)の事件(尼崎市立尼崎高校水泳部員傷害事件)を始め、同校では2019年4月に男子バレーボール部のコーチが生徒が意識を失うまで平手打ちしていた上、監督の教諭も救急車を呼ばず報告もしなかった暴力事件(尼崎市立尼崎高校男子バレーボール部暴力的指導事件)などが相次いでいる。同年、硬式野球部でも部長の教諭(39歳)が、生徒の頭や胸を強く押すなど10件以上の暴力的指導を加えていた事件(尼崎市立尼崎高校硬式野球部暴力的指導事件)が明らかになっている。

参考資料

“顧問「同性のもめ事、面倒くさい」 いじめの認識不十分” 朝日新聞 (2021年3月28日) 他

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