青森県立三本木農業高校生死亡事故

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2021年(令和3年)12月27日午前10時20分頃、青森県立三本木農業高等学校(現青森県立三本木農業惠拓高等学校)の男子生徒(高校2年生•19歳)が肉牛舎で1人で清掃中、実習助手が牛房内で興奮状態にあった牛を追い払おうと、フォーク状の農具で牛の顔や頭を叩いた際、近くにいた男子生徒の頭部に農具が刺さった。男子生徒はその場で倒れ、頭の骨を折る重傷を負い、意識不明のまま自宅で療養を続けたが、2024年1月に容態が悪化して入院し、同3月15日、敗血症で亡くなった。

同校は事故発生の翌日から調査を行い、2022年2月21日付で県教委に事故報告書を提出した。

事故を巡っては、青森県警十和田署が2023年7月6日、業務上過失傷害容疑で実習助手を青森地方検察庁八戸支部へ書類送検し、同支部は2024年2月、「生徒にけがをさせた事実は認定したが、過失があったと認めるに足りる十分な証拠はなかった」として嫌疑不十分で不起訴処分とした。

調査委員会

調査委員会の設置•調査内容

名称:青森県立三本木農業高等学校事故調査委員会
設置主体:青森県教育委員会
2022年6月28日から2023年10月4日までに計11回開催した。

調査委員

委員長:大泉常長青森中央学院大学経営法学部教授(学識経験者:危機管理)
副委員長:清水和秀弁護士(青森県弁護士会)
委員:鍋西久北里大学獣医学部准教授(学識経験者:和牛の生態)
遠藤剛独立行政法人家畜改良センター奥羽牧場業務課種牛係長(学識経験者:和牛の飼養管理)
鈴木秀和ひでかず胃腸科内科院長(医師)
藤公晴青森東高等学校PTA会長(令和5年4月まで) (PTAの代表)

調査報告書•その後

2023年10月 「青森県立三本木農業高等学校牛舎内生徒負傷事故 検証結果最終報告書」(PDF:1MB)

民事損害賠償請求訴訟

提訴

2025年6月2日、男子生徒の両親は、男子生徒が実習中に頭に重傷を負い、約2年後に死亡したのは学校が安全対策を怠ったのが原因などとして、当時現場にいた同校実習助手の男性と学校設置者の県を相手取り、約2億5700万円の損害賠償を求めて青森地裁に提訴した。

両親側は、県には生徒の生命や身体の安全を守る義務があったと強調し、▽ヘルメットや安全靴の未装着▽配置予定だった教諭の不在▽狭い牛房内での危険な農具の使用▽学校としての危機管理体制の不備ーなど、安全確保義務に反する複数の点があったと主張している。

提訴後に県庁で記者会見した男子生徒の母親は、男子生徒の遺影を抱きながら「どうして実習助手は(男子生徒を)外に引っ張り出してくれなかったのか。どうして牛が2頭もいる狭い中でフォークを振り回していたのか。そのことを本人の口から聞きたい」「二度と同じことが起きないように、◯◯(男子生徒の名前)が自分の命をもって教えてくれたことをちゃんと考えてほしい」と言葉を絞り出した。

提訴を受け、風張知子県教育長は「厳粛に受け止めている。二度と今回のような事故がないように、学校安全の徹底に引き続き努める」とコメントした1

  1. “三農牛舎事故 死亡生徒両親が青森県など提訴” 東奥日報 (2025年6月2日)
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