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2012年(平成24年)12月8日夕方、東京の私立戸板中学校(現:三田国際学園中学校)の女子生徒(中学1年生•13歳)は、いじめを苦にして小田急小田原線座間駅で特急ロマンスカーに飛び込んで自死した。
神奈川県警座間署によると、現場の鞄の中に残されていた生徒のノートには「今日のことは生きる希望がなくなりました」「今日されたことを言おうかな。いろいろされたけど何があったかは言わない」「強がっていたけど、やっぱり学校のことは嫌いだった」などと書かれたうえで、複数の名前が記されていた。生徒の名前を挙げて「立たされた」と書かれていたほか、別の生徒の名前を挙げて「そばにいて味方してくれた」との趣旨の記述もあったという。
12月9日、同校は記者会見を開き、生徒から保護者を通じて、いじめの相談を受けていたことを明らかにした。中学によると父親は2012年11月15日に「娘がいじめで悩んでいる」と担任に相談し、翌16日に担任が1時間半かけて女子生徒から話を聞いたが「友人関係がうまくいかなくなった。どう接したらいいのか」との内容で、女子生徒が「友人関係を続けたい」と希望したため、関係する生徒に直接、女子生徒への対応を指導していなかった。会見した校長は「尊い命を救えなかった力不足をお詫びします」と謝罪した。女子生徒のノートに名前が記されていたとみられる生徒から聞き取りを始めたことを明らかにし、「原因を調査し、関係者に説明したい」と話した。
同日、同校は緊急保護者会を開き、事情を説明した。
12月10日、同校は記者会見を開き、「現段階では、自殺の原因は(死亡した当日の)ランチ後の友達同士のやりとりにあると考えられる」と明らかにした。また、校長は「こういう事態を招き、深く反省したい」と改めて謝罪したが、「生徒同士のやりとりには食い違いがある」などとして、会話の内容は明らかにしていない。
同日、全校集会が開かれ、黙祷が捧げられた。
2013年2月23日、校長をトップとする11人で構成された調査委員会は、1年生全員と部活動などで女子生徒と関わりのあった生徒、教職員ら112人に聞き取り調査を実施した結果、「自殺当日、学校での昼食中に言葉によるいじめを受けたことが(自殺へと)背中を押すきっかけになった」として、いじめが自殺の原因の一つであると認めた。
2012年7月頃、女子生徒は他人に知られたくないことを同級生に言い触らされ、そのことで複数の級友から揶揄われるようになった。
女子生徒は、スカートめくりや「うざい」「きもい」などの暴言を浴びせられたり、10月下旬頃からはTwitterにも同様の言葉が書き込まれるようになった。コンビニエンスストアの弁当を持ってきていることに対して自分で作った弁当を持ってくるように言われたり、一人で昼食を食べていることを馬鹿にされたり、部活動の際には頭を小突かれたりされていた。生徒の携帯電話の中身を見たり勝手にメールしたり、女子生徒がジュース代などとして貸した数百円から3千円が返ってこないこともあった。
死亡当日は「一番嫌がる言葉でのからかいが始まり、他の生徒も追随した」という。
校長は「自殺の原因は複数あるが、昨年7月頃から友達にからかわれるようになり、それがエスカレートしていじめにつながった」と話し、女子生徒の悩みの深さに気付かなかった対応のまずさを認めた。
校長らは「言葉の暴力が主だった。女子生徒のTwitterやメールには思春期の悩みや不安が吐露されており、いじめだけが自殺の原因だったとは言えない」と話したが、「学校として心の奥の葛藤に手が届く対応ではなく、力不足を痛切に感じている」とした。
参考資料
“東京都世田谷区•私立中学校いじめ自殺” 地上の涙 他