札幌市立中学生自死事件

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2021年(令和3年)10月、札幌市立中学校の女子生徒(中学1年生•12歳)は、いじめを苦にして自宅で自死した。

2023年2月 調査検討委員会は、女子生徒は小学校のアンケートに「仲間外れや無視をされる」などと記載し、中学校でも継続的に苦痛を感じる行為を受けており、女子生徒の自殺は、これらのいじめを受けたことによる苦痛などが強く影響したと結論付けた。また、学校側に「いじめの認識」や「組織対応」することが欠如していたと指摘した。

2024年7月5日 女子生徒の両親は、教諭らがいじめに適切な対応を取らなかったとして、札幌市に対し約6500万円の損害賠償を求めて提訴した。
2025年5月 札幌市は両親の訴えを受け入れ、6000万円を支払って和解する方針を決めた。和解案には札幌市から両親への謝罪も含まれていて、両親側も和解を前向きに検討する意向だとしている。

2013年の「いじめ防止対策推進法」施行後、札幌市でいじめの影響による自殺認定は初めてである。

事件の経緯

2021年10月 女子生徒は自宅に3通の遺書を遺して自死した。

2023年12月21日 札幌市教委は中学1年で当時12歳の女子生徒がいじめの影響で2年前に自宅で自ら命を断ったと発表した。市教委は十分な対応ができなかったことを認め、陳謝した。公表された調査報告書は黒塗り箇所が多く、遺族の同意なしに教育委員会の独断で黒塗りが行われていた。

12月22日 市教委の発表を受けて、女子生徒の両親の弁護士は会見を開き、加害者や学校に対しての両親の悲痛な思いを代読した。

5枚の紙にまとめられた手記には「子どもたちが頼るところは先生であって、その先生がSOSを聞き流すとは教員の資質としてどうなのでしょうか?」「いじめを訴えても対応してくれなかった娘はどんな気持ちだったのか?」などと綴られていた。

加害者に対しては、「娘は家族を笑顔にさせてくれる存在でした」「そんな娘をいじめの的にした加害者に対し怒りが止まらない」と憤りをあらわにしている。

また、市教委が公開した資料で黒く塗り潰された部分が目立った点について、実際は叩かれる蹴られるなどの暴力行為があったにもかかわらず、黒塗りで伏せられたと明らかにした。

調査検討委員会

調査検討委員会の設置•調査内容

2021年10月 市教委が「重大事態」と認定し、調査を開始した。

調査報告書•その後

2023年2月 女子生徒は小学校のアンケートに「仲間外れや無視をされる」などと記載し、中学校でも継続的に苦痛を感じる行為を受けており、女子生徒の自殺は、これらのいじめを受けたことによる苦痛などが強く影響したと結論付けた。また、学校側に「いじめの認識」や「組織対応」することが欠如していたと指摘した。

女子生徒は小学校5~6年時の「悩みやいじめに関するアンケート」に「仲間はずれや無視をされる」「持ち物を隠されたり、いたずらされたりする」「どれいあつかいされる」「たたかれたり、けられたりする」「いじめられている」などと回答していたが、学級担任は女子生徒への聞き取り後に、いじめが解消されたと判断し、母親にも共有せず、女子生徒が書いた道徳ノートには、担任にいじめの相談をしても対応してくれない旨の記述があった。また、学校側は「いじめ対策委員会」を開かず、追加の聞き取りも担任に任せきりになり不十分だった。

女子生徒が教師に「死のうと思う」と話していたことは学校側に伝わっていたが、正当に扱われることなく終わった。女子生徒の話を軽視し、女子生徒を叱責することもあった。

12月 市教育長が両親へ謝罪をし、会見を行った。

関係者の処分

2024年2月13日 市教委は関係教職員計8人の処分を公表した。
生徒の通っていた小学校の校長を減給1ヶ月の処分にした。

民事訴訟

民事損害賠償請求訴訟

提訴

2024年7月5日 女子生徒の両親は、教諭らがいじめに適切な対応を取らなかったとして、札幌市に対し約6500万円の損害賠償を求めて提訴した。
同日の記者会見で、原告側の佃祐世弁護士は「いじめ被害を訴えてここまで放置する先生がいるのかと憤りを感じた」と話した。

一審(札幌地裁)

2025年5月 札幌市は両親の訴えを受け入れ、6000万円を支払って和解する方針を決めた。和解案には札幌市から両親への謝罪も含まれていて、両親側も和解を前向きに検討する意向だとしている。

参考資料

“「仲間外れや無視される」届かなかった生徒のSOS…訴え軽視し叱責も 自殺した中学生の背景に“いじめ” 調査委が札幌市教委の対応不備指摘” 北海道ニュースUHB (2023年12月21日)

“いじめで自殺した中1女子生徒の両親が手記公開「加害者に対し怒りが止まらない」「教員の資質としてどうなのか」…教師や札幌市教委に強い憤りも” 北海道ニュースUHB (2013年12月22日)

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