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埼玉県の上尾市立中学校に通う女子生徒(中学2年生)は、2021年(令和3年)9月以降、同学年の男子生徒から後ろからリュックを引っ張られて倒されたり、殴打されたり、身体に触られたり、性的な内容のメールを送られるなどして3年の6月から不登校になり、その後、PTSD(心的外傷後ストレス障害)と診断された。
学校側は2022年6月上旬にいじめを把握したが、市の「基本方針」に従った会議を開かず、対応策についての具体的な議論もしなかった。
2023年7月27日 調査委員会は、いじめの事実と学校の不適切な対応を認めるとともに、学校側が「被害生徒を守り通すという基本姿勢を示せず、信頼感の醸成に失敗した」と指摘し、実践的なマニュアル作りや、市教委の支援態勢の充実などを提言した。
事件の経緯
女子生徒(中学2年生)は、2021年(令和3年)9月以降、同学年の男子生徒から登下校時にリュックサックを後ろから急に引っ張られて倒されたり、背中や肩、腹部などを強く殴打されるなど暴力行為を不定期に繰り返し受けた。同11月には、わいせつな内容のメールを送り付けられた上で「誰にも言うな」と口止めされ、12月には腕立て伏せの強要や脇腹への殴打などの行為を受けた。
女子生徒が3年生になってからも暴力は続き、2022年5月に担任にいじめについて相談した。同6月9日から登校できなくなり、両親に「泡になって消えたい」と話したという。同7月、女子生徒と保護者が上尾警察署に相談に出向き、その後、ようやく学校側は「いじめ重大事態」として、市教委に報告書を提出した。女子生徒は不登校のまま2023年3月に卒業した。
調査委員会
調査委員会の設置•調査内容
同校は「上尾市立◯◯中学校いじめ調査委員会」において事件をいじめ重大事態として対応することとし、2022年10月17日付の「上尾市立◯◯中学校におけるいじめ重大事態に関する調査報告書」を作成し、女子生徒の保護者に提示したが、女子生徒の不登校状態は一向に改善されず、女子生徒及び保護者が同校の対応に強い不信感を訴え、第三者委員会の設置を求めたことから、市教委は「上尾市いじめ問題調査委員会」において再調査することを決めた。
調査委員会は、当時の資料の精査及び被害生徒、加害生徒、保護者、担任教諭らへ面談、書面による聞き取り調査を行い事実関係を検証した。
調査委員
委員長:大澤一司弁護士(埼玉弁護士会)
副委員長:相川章子聖学院大学心理福祉学部心理福祉学科教授
平山優美(精神科医師)
森田直樹(元中学校校長)
和氣昭祐(僧侶)
調査報告書
2023年7月27日 いじめの事実を認めるとともに学校の初期対応の失敗を指摘した。加害生徒がいじめ行為を認め謝罪したことで一件落着と安易に考え、被害生徒の心理的苦痛への対応、不登校解消に向けた努力が不十分だったとした。また、学校側が「被害生徒を守り通すと言う基本姿勢を示せず、信頼感の醸成に失敗した」と指摘した。
調査委員会は、事実関係の調査を軽視しているとして、いじめ重大事態に対する組織対応の杜撰さも指摘した。今後の再発防止への取り組みについて、学校には実践的なマニュアルの早急な作成、被害生徒及び保護者への迅速かつ誠実な対応、加害生徒への指導、支援などを提言した。市教委には管理職のスキルアップや学校支援チームの構成などを提言した。
2023年7月27日 「上尾市いじめ問題調査委員会調査報告書」(PDF:2MB)
「別紙」(PDF:51KB)
「保護者からの所見」(PDF:238KB)
調査報告書の公表を受けて、市教委は「生徒様及び保護者様を深く傷つけてしまったこと、深くおわび申し上げる。このような事案が二度と起きないよう、いじめ解消に向けて取り組みたい」とコメントした。