福島市立北信中学生傷害事件

2025年(令和7年)7月16日午後3時半頃､福島県の福島市立北信中学校の男子生徒(中学3年生•15歳)は､校内で同級生1人を背後から背中や首などを複数回彫刻刀で刺した後､止めに入った別の同級生の胸も同じ彫刻刀で刺した｡背後から刺された同級生は背中4か所と首1か所､別の同級生は胸部1か所に､いずれも軽傷を負い､市内の病院に搬送された｡午後3時40分頃､｢中学生2人がけんかで負傷した｣と119番通報があり､福島北署は同4時35分頃､傷害容疑で男子生徒を現行犯逮捕した｡市教委は｢(逮捕された)男子生徒に個人的なトラブルがあったとの報告は聞いていない｣としている｡

事件当時は6校時の総合学習の時間で､高校の体験入学に関する事前指導が行われていた｡事前指導は別の場所で行われ､3人は事前指導を終えて教室に戻っていた｡他にも生徒はいたが教員はいない状況で､男子生徒はクラスメートの2人に向かって行き､無言で切り付けたという｡

学校では彫刻刀などの刃物類は授業などで必要な場合を除き､持ち込まないよう指導していた｡備品の彫刻刀は､施錠した状態で保管していた｡当日､彫刻刀を使った授業はなく､男子生徒が教室に彫刻刀を持ち込んだ経緯は分かっていないという｡

市教委は17日､生徒の心のケアのため､スクールカウンセラー4人を学校に派遣した｡担任による個人面談も実施し､不安を訴える生徒には夏休みも対応するとしている｡

また､学校では同日､全校集会や全校生の保護者を対象にした説明会を開いた｡説明会に出席した3年生の保護者は｢スピード感をもって､継続的に情報を提供してほしい｡子どもが安心して通えるような対応をお願いしたい｣と話した｡

参考資料

“背後から切りつけ　生徒､首などを負傷　福島•中3傷害事件” 福島民友 (2025年7月18日) 他

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