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2020年(令和2年)10月5日、東京工業高等専門学校の学生会長•男子生徒Aさん(3年生•18歳)が、コロナ禍での文化祭開催の是非を巡って、開催中止の意向を示した学生会に対して開催を主張する文化祭実行委員会顧問のM講師(学生主事補)からハラスメントがあり、その問題を提起しようとした報復に、Aさんには責任がない数年前からの学生会の不明朗な会計を指摘され、試験直前に深夜に及ぶリモート監査が行われるなど、精神的に追い詰められて自死した。
東京工業高等専門学校では、2019年12月23日にも在校生が校舎から飛び降りて亡くなっている。(2016年にも学生が自死している。)
事件の経緯
コロナ禍の文化祭開催についての対立
2020年 学生会は、当時、都立高校や他の高専で文化祭を中止する発表が出始めていたことを踏まえて、コロナ禍での文化祭開催の中止を提案していたが、文化祭を強引に開催しようと考えた学生主事補のM講師は、「学生会の暴走だ」「争いが起きるぞ」などと学生会が独断で決めたのではないかという誹謗中傷紛いの発言を行い、「ただでは済まない」「信用が落ちる」と脅しとも取れる発言を繰り返した。
6月 Aさんは学生会長名で「アカハラの被害申請およびアカハラの再発防止に関する申入書」(6月14日付)を校長に提出した。
学生会役員の全会一致で決定した文化祭の運営方針に対する事項について「暴走」などと揶揄し「資料作成すると信用が落ちる」など、脅しとも取れる内容を学生会役員へソーシャル•ネットワーキング•サービス(LINE)を通じて令和2年6月13日13時08分ごろに送信し、M講師から議決内容を変えろとの圧力を感じました1。
アカハラの申し立てに慌てた教員は、学生界に謝罪し、訴えは取り下げられたが、最終的には文化祭を開催する方向でまとまった。(しかし、新型コロナウィルス感染拡大により、文化祭は中止になった。)
アカハラの申立書が出された後、M講師はAさんに「俺のキャリアに傷が付いた」という発言をしていた。Aさんは「なんでそこまで言われなければならないのか」と泣いているところを他の学生が見ていた。
学生会の使途不明金問題
2020年9月以降、M主事補の指示で、学生会で承認を得て購入した物品についての監査が行われた。監査は過去5年間行われたことはなく、多額の使途不明金が見つかった。(学校側は、2023年2月現在も前任の責任者に聞き取りをしていない。)
学生会は、この監査について、全体に責任が及ぶとM主事補から言われており、学生会に所属する下級生にもその責任が及ぶと言われていたことから、会長であるAさんに会長職を降りるように打診をしていた。また、学生会室に入室した者も監査対象などになって履歴書に記載されることになると脅されていた。
監査は、22時過ぎから23時までAさん個人にリモートで行われる(10月2日)など厳しいもので、学期末試験を控えているNさんに対して、昼夜を問わずAさんの人格を否定するような文面のメールが届いていた。
証言•誹謗中傷など
5日朝、AさんのLINEに「無事ならいいんだけど…」というメッセージが届いていた。これは、監査委員がAさんを追い詰め、追い込んだ自覚があるということではないだろうか。
Aさんの死後、ご遺族はM講師らとの話し合いの中で、Aさんが一人で会計作業を抱え込みつつ、学生生活の他、学生会活動などを忙しく過ごす中で、教職員らはAさんが音を上げるのを待っていたという発言を聞いている。
Aさんが行ったハラスメントに対する申し入れは、文化祭中止を求めるための交渉の一環で行われたものだという無根拠な噂が流されたり、ご遺族が一方的に揉めているのだという噂が保護者間に流されているという。
調査委員会
調査委員会の設置•調査内容
名称:東京工業高等専門学校の自死事案に係る第三者調査委員会(当初は事件のあった東京工業高等専門学校に設置する方向で調整が進んでいたが、後に国立高等専門学校機構本部事務局に設置された。)
調査委員会の目的:東京工業高等専門学校の学生が2020年10月5日に亡くなられたことに関する事実関係や背景を明らかにし、学校として必要な改善に関する提言を行うこと。
2021年8月8日 第1回の委員会が開催された。
調査委員
外部委員4名
(2022年に委員の1人が前任と新任の学校長と面識があり、中立公平が担保できないという理由で辞任した。)
調査報告書
2022年3月末(予定)
外部リンク
この事件を榎屋克優さんが漫画に描かれました。
今から2年前1人の学生が自ら命を絶ちました。
彼の名前は野村陽向くん。
彼に何があったのかどうしてそんなことになってしまったのか、遺族の方に話を聴き漫画にしました。
より多くの方にこの事件、彼のことを知ってもらえば
幸いです。 pic.twitter.com/BFBc98TUP5— 榎屋克優 (@enokiyamanga) July 27, 2022
— 榎屋克優 (@enokiyamanga) July 27, 2022
SNSのコメント
#東京高専 5年間に2人も自死、校長は1年前倒し退職して民間企業へ天下りしホクホクの老後。 #高専機構 と共に責任逃れ。原因追求やアカハラの公表も無く隠蔽。名高い高専の闇。病みとも言うか。在校生や保護者は自分の将来が保証されればそれで良いのか。 https://t.co/1vntl64t5M
— tam (@tam09941606) February 14, 2023
- “「暴走」「信用が落ちる」自殺した東京高専の学生会長(18)が、校内トラブルで講師から受けていた”圧力”の中身” 文春オンライン (2023年2月13日)