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2025年(令和7年)6月22日夜、大阪市立中学校の男子生徒(中学3年生•14歳)は、同級生らから悪口を言われたり、土下座をさせられたうえに頭に足を載せられる暴行を受けたり、男性教諭から胸ぐらを掴まれて階段を引き摺り下ろされるなどの暴力的指導を受けたことを苦にして自死した。
事件の経緯
男子生徒は軽度の発達障害があったが普通学級に通っていた。中1の担任だった男性教諭の指導に問題があるとして家族が学校に相談し、中2からは担任を代えるなどの対応があった。

画像出典:MBS NEWS1
男子生徒は中2の3学期頃から欠席しがちになり、家族に「先生に会うのが嫌」と訴えたり、他の生徒から悪口を言われていることも打ち明けたりしていた。
2025年6月22日、男子生徒は大阪市内の自宅で自死を図り、搬送先の病院で死亡が確認された。遺書などはなかったが、男子生徒は亡くなる数日前に「早く生き地獄から解放されますように」という内容の短冊を学校で書いていた。
市教委は、男子生徒の自死を受けて学校に確認したところ、2025年4月以降、同学年の生徒から暴力をふるわれたり、揶揄われたりするなど、いじめが疑われる言動が複数あったことがわかり、いじめ防止対策推進法に基づく「重大事態」と認定した。
学校はいじめの有無を調べるため、全校生徒を対象とした記名式のアンケートや教員らへの聞き取りを実施した。
市教委によると、学校は男子生徒が自死する前に同級生から暴力を振るわれるなどの事案を把握していた。
調査委員会
調査委員会の設置•調査内容
2025年6~8月、弁護士など専門家で構成する常設の第三者委員会が初動調査を実施した。
調査の結果、2025年5月の体育大会で、男子生徒が同級生と砂や石を投げつけ合って口論になり、土下座をさせられたうえ、頭に足を載せられる屈辱的な出来事や、大会後に集合写真を撮る際に、同級生から「あっちにいけ」と言われるなどの生徒らによる複数のいじめが明らかになった。他の時期にも複数のいじめ行為が確認された。
遺族側は男子生徒が中2だった時、興奮状態になり、男性教諭に胸ぐらを掴まれ階段を引き摺り下ろされたと訴えている。男子生徒は生前、「先生が一方的に大声で怒鳴り、それを見た生徒たちが揶揄ってくる」と話していたという。学校側の調査で、男性教諭は体を掴んだ行為を認めているが、制止するためだったと説明しているという。
今後、いじめと自殺との因果関係や、教師による行き過ぎた指導の有無、学校の対応の問題点などの詳細を調査する。
参考資料
“大阪市立中の3年生が自殺 いじめの疑いも 第三者委が影響調査” 毎日新聞 (2025年8月28日) 他
- “「早く生き地獄から解放されますように」自殺した中3男子生徒、亡くなる数日前に短冊に綴る 第三者委らの調査で「いじめの疑い」” MBS NEWS (2025年8月26日)