教育
ドラマ「やけ弁」とスクールロイヤー

ドラマ「やけ弁」では、スクールロイヤーとして学校に配置された新人の弁護士が、法律を武器に白黒をはっきりさせる形で問題に切り込んでいく姿が、やや誇張された形で描かれていました。その中で、校長や教員と、共に悩み、時に激しく衝突しながら、自分自身も成長していく姿が描かれていて、それがドラマの大きな魅力となっていました。
しかし、実際のスクールロイヤーの活動は、法律を武器にして問題に切り込むというより、今起こっている問題の背景や原因をしっかりとみたてて、その問題解決や関係改善のためのプランを学校・教員にアドバイスしていく役割で、多くの場合、調整的な役割を担っています。
スクールロイヤーは、学校や教育委員会の代理人や代弁者ではありません。SCやSSW等と並んで、「チーム学校」との一員として、学校・教師のサポートを通じて、子どもの成長発達にとって極めて重要な場所である学校教育の安定を図ること、それによって子どもの最善の利益、安心・安全の環境を実現すること目的としています。
学校で起こる問題は本当に様々で、法的な知識や視点、適正手続や危機管理の視点、紛争解決や紛争調整のスキルが求められていて、弁護士に対する相談ニーズは非常に高いと感じています。
弁護士会でもスクールロイヤーの普及と養成に向けた取組を始めていて、今後、スクールロイヤーという言葉を目にされる機会が、少しずつ増えていくと思いますので、注目して見ていただければありがたいです。





