兵庫県立神戸高塚高校校門圧死事件

17年の歩みとこれから

所薫子

 私にとっての17年の歩みを振り返ってみました。事件当日からTVではどの局でも取り扱って、どのチャンネルを回しても報じているようでしたが見ることができませんでした。新聞も大きく取り上げているようでしたが、理解することができませんでした。後日、田中英雄さんから裁判賛助人に名前をと電話がかかってきて承諾しました。名前を連ねた以上は、傍聴をしなければと思い、可能な限り参加しました。
 7年目頃から通信作成のお手伝いをさせてもらい、10年目、追悼文集の編集を担当。通信の方も止めるぐらいだったら私のできる範囲でと編集を担当するようになりました。会の最初からの流れで、7月6日8時30分の『門前追悼』と『記念講演』を続けてきました。
 役員会で長い間話し合い、石田僚子さんの生きていた歳を越す16年目より、僚子さんの死を無駄にしない気持ちを込め、皆様からの貴重なカンパを『僚子さん基金』の形にして、NPO法人カリヨン子どもセンター(わが国唯一の民間シェルター)•ラミ中(フリースクール)•神戸フリースクール•えんぴつの家(作業所)へ通信発行のたびにカンパさせてもらうことにし、実行してきました。これからも皆様の賛同がある限り、続けて行きたいと考えます。
 そこで大変恐縮ですが、通信発行15年目までは、発信し、より多くの人に伝えることを中心に考え発行してきましたが、通信費の必要経費を出きる限り削減し、各団体にカンパを続けて行けるように、音信不通の方に限り通信の発行を今回限りで止めさせて頂くことにしました。ご理解、ご承諾よろしくお願いいたします。
 これからは追悼とともに生命(いのち)ということで、今、生きている人々ひとりひとりと繋がっていきたいと考えております。
 来年の7月6日は、ちょうど日曜日になります。今から準備を始め、僚子さんが亡くなった時と同じ年代の子どもたちが通う高校や定時制高校の学生、教師、フリースクール、不登校の子どもたち、ひきこもりの子どもたち、しょうがいのある子どもたち、それぞれの人たちと繋がって行ければと思っています。前にはこのような具体的な形はまるで見えて来なかったのですが、以前偶然書いたこともあるように『命の祭り』のような集まりができればと願っております。どうぞ皆さんの考えやお力を貸してください。
 その時その時の感情や気持ちで動き、風の流れのままに偶然に動かされてきましたが、気がつくとそれは必然だったような気がします。僚子さんという風に今までも、これからも背中を押されて歩んで生きて行きたいと思います。

Sponsored Link

続きを読む

Sponsored Link

Back to top button
テキストのコピーはできません。