少年犯罪

イギリスの少年裁判と日本の少年裁判 子どもにとって、どちらが得か?

 このイギリスの少年裁判の雰囲気は、日本の少年裁判とは、かなり違います。
 うつむき加減の少年が、裁判官からの質問にぼそぼそと答え、裁判官の説教を黙って聞いている。これが日本の少年裁判の一般的なイメージです。
 少年の健全育成のために、裁判官が子どもの保護者の役割を果たしていて、少年がきちんと聞いて反省すれば、処分は軽いものとなる。
 これに対し、イギリスのやり方は、子どもであってもできる限り大人と同様に扱う、そのための権利も保障し、子どもも自分の権利や言い分はきちんと主張できるようにする。その代わり問われる責任も大人と異ならない。
 極端に言えば、こんな感じでしょうか。

 この日本とイギリスの少年裁判の雰囲気の違いは、学校における教師と生徒の関係についての違いと、共通したものを感じます。
 以前にも書いたかもしれませんが、イギリスの教育制度は、日本と比べて「子どもを早く大人にするシステム」を含んでいますが、イギリスの少年裁判は、やはり、このイギリスの教育制度を前提としてはじめて成立し得るのだと思います(というより、イギリスの文化そのものかも知れません)
 「子どもの権利を保障する」とは、どういうことなのでしょうか?

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