石田僚子さん追悼10周年記念文集

高塚高校事件を回顧する

   教育改革への道
 昔も子供が親に折檻される児童虐待はありました。しかし昨今の様相は大人の無知蒙昧、身勝手のすぎるものが多すぎるとおもうんですが・・・
 子供にも身体、生命を保護される権利があります。人である限り当然認められる権利は保障されねばなりません。子供は成長発達していく存在です。子供には大人や社会に対して 自らの成長を保証するよう求める権利があるはずです。親も教師も子供の命の尊厳と養育される権利の主張を認めることから基本的に考え直さなければならないと思うのです。
 石田僚子さんが教師によって殺されたという悲惨な事件を機にして校則の見直しが行われても 子供の権利という視点を欠いた校則の改正で、管理主義を完全に克服することなしには改革は出来ません。子供の権利の視点がないと 丸刈り規制も靴下の色の指定も 同じレベルの問題になってしまいます。丸刈り規制や校門の命にかかわるような閉門は、学校内で一時的に服装を規制されることとは 比較にならない重大な人権侵害なのです。
 おかしな校則の条文が改正されても 学校で行われる管理教育の実態が変わらなければ 何にもなりません。ようやく神戸市教委は中学生の丸刈り規制を廃止し僅かながら前進したようですがー
 私は大人が変わらなければ即ち大人自身が己の人権を正しく主張する勇気をもって、教育の場に市民の風を通し 現場で生徒指導に当たる教師の支えにならなければ、改革は出来ないと思うんです。
 その目的のために「生命の管理はもうやめて」という市民活動が何ほどか役に立ったでしょうか、そうあることを信じて終わります。

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