see you again
小林篤(著) / 講談社 / 2025年6月4日
<内容>
1994年11月27日、愛知県西尾市立東部中学校2年生の上之郷清人が、自宅の柿の木にロープをかけて命を絶った。100万円を超える恐喝、死の恐怖にさらされた暴行。遺書には凄惨ないじめが克明に綴られていた。
日本中が涙した遺書に、ルポライター小林は強い違和感を覚え、新幹線に飛び乗る。それが30年に及ぶ謎解きの旅の始まりだった。隠蔽する学校、口を閉ざす教師たち。いじめにかかわった生徒は加害者と被害者が複雑に入り組み、数十人にのぼる。全面協力してくれた清人の家族も、心の奥底までは明かさない。小林の取材は暴走と挫折を繰り返し、とりあえずのゴールにたどりついたのは10年後のことだった。結論は、執筆断念。すべてを書くにはあまりにも関係者の不都合な事実に踏み込みすぎていた。
それでも遺族や関係者との親交、断続的な取材と思索の旅はつづく。ついに執筆を決断したとき、小林はノンフィクションを放棄し、すべてを架空の物語として書く道を選択する。新幹線に飛び乗った不惑のルポライターは、古稀を迎えていた――。
『足利事件(冤罪を証明した一冊のこの本)』の著者である小林篤氏の最新作です。
1994年(平成6年)に起きた愛知県西尾市中学生いじめ自殺事件について生涯をかけて追い続けた大作です。
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