校門改修公金支出賠償請求訴訟

本判決の問題点

  1. 徹底した行政追従判決であって、住民の主張に耳を傾ける姿勢が皆無であり、事実認定においても、法的判断においても一貫して行政に有利な判断を下していること。
  2. 「校門訴訟」が提起している兵庫県の管理主義教育の実態、校門を撤去し即日融解してしまうという徹底した「校門圧死事件」風化策の問題点等、この事件の背景・文脈を一顧だにしない硬直した姿勢であること。
  3. はじめに結論ありきの姿勢で、争点の判断においても説得的な理由・理論は皆無であり、非常に恣意的で粗雑な構成に終始していること。
  4. 住民訴訟における重要な概念である財務会計上の行為を極めて狭く解釈している。校門を撤去し新設するためには、教育財産である校門の用途廃止手続き→処分(取壊し)→取得という一連の行為を行うわけであり、全体として財務会計上の行為となるが、これを分断し、用途廃止そのものは行政内部の事務処理的行為にすぎない(処分・取得についても同様)として、財務会計上の行為ではないとしている。
  5. 行政行為は法律や規則に則った厳格な手続きに従って行わなければならない。もし、個々の行政官が手続きを無視し、勝手な判断で行政を行えば、行政は崩壊せざるを得ない。どのような経緯で、誰が何時どのような判断を行ったかということが明白で、後から検証できるように文書として残されているからこそ、住民は行政をチェックできるのである
    しかし、この判決では、例えば校門改修を校長が、自らの内心で実質的に決定すれば、文書が不存在でも、後から(何年も経ってから)作られても何の問題も無いという。
  6. 地方教育行政の組織及び運営に関する法律第二十八条二項で「地方公共団体の長は、教育委員会の申出をまつて、教育財産の取得を行うものとする。」と規定され、申出は文書によらなければならないとされている。しかし、本判決では、正式な申出がなくても、根回しした事実があればそれで良いとしている。文書にも残らない内輪の根回しを住民はどのようにチェックできるのであろうか。明白な法律違反をも合法だという裁判所とは一体何なのか。しかも、この場合申出は教育委員会から知事に出されるのであるが、判決では、衣川校長が教育委員会に根回ししていたので、教育委員会の申出があったと推認されるとしている。裁判所は、申出の概念も理解出来ていないのである。
  7. また、校長の裁量権を無限に広げることになる判断基準「何人の目から見ても明らか過誤や不合理があると認められる場合でない限り、その判断が法的に違法であるとされることはない」を裁判所が取っていることを批判した私たちの主張を、何の理由もなく実質的な内容において当裁判所の判断基準と同一であると断定している。これは、「黒は白である」と言うに等しい。

その他、問題点を列挙すれば切りが無いほどあります。兵庫県においても、また、他府県においても教育事件が多発している今日、教育行政の責任を全く認めず、子どもたちの人権を侵害し続けている行政・教育現場を容認し、擁護するこのような判決を放置することは決してできません。直ちに控訴し、大阪高等裁判所で第一次訴訟と併合して審議されるように取り組んでおります。
 場所は大阪に移りましたが、私たちの訴訟の意義を再度考えていただき、引き続いてのご支援、傍聴をお願いいたします。

今後の予定

二月十五日午前十時〜
 大阪高等裁判所 別館82号法廷
 第一次訴訟控訴審 第五回口頭弁論が行われます
 行政追従判決に対して、住民訴訟の専門家である寺田友子教授による鑑定意見書が提出されます。今後の裁判に大きな影響を与えるものです。是非、傍聴して下さるようお願いいたします。

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